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2025年7月25日(金)、Nakanoshima Qross 2階Qrossover Lounge夢内 情報発信スペースにて、「NQ Deep Tech Studio Phase1-DAY3」を開催しました。
大阪府が主催、未来医療推進機構が共催(事務局:NQ Deep Tech Studio 共同企業体)で開催される本プログラムは、ライフサイエンス分野のディープテックスタートアップ創出・育成を目的とし、臨床現場でのニーズ観察からソリューション開発、起業・資金調達に至るまでを一気通貫で支援する、アントレプレナー型人材育成を中心とした取り組みです。
医療分野における実用的かつ臨床的価値の高い製品・サービスの社会実装を目指す本プログラムは、スタートアップ支援の新たなエコシステムの形成を目指しています。
プログラムは3段階で構成されており、今回開催された「Phase1」では、医療機器開発やヘルスケアイノベーションに必要な基礎知識を提供するセミナー「Lectures on Basic Knowledge」が実施されており、7月25日(金)、そのDAY3が開催されました。
DAY3では、薬事・知財・契約・ナラティブ・グローバル展開といった事業化に不可欠なテーマについて、各分野の専門家による講義と対話を通じて理解を深めました。


前半では、The DECK株式会社 代表取締役CEOの森澤友和氏が「共感を生み出すナラティブアプローチ」と題し、プロダクトや研究成果を社会に届けるために必要な「共感の言語化」について講演。
また、(独)工業所有権情報・研修館(INPIT-KANSAI)知的財産エキスパートの中川美和氏が、医療系スタートアップにとって重要な、特許の取り方や技術の実用化における留意点など、実務に即した視点から解説しました。




後半では、TMI総合法律事務所のパートナー弁護士である小川聡氏が「契約リテラシーとスタートアップ法務のTIPS」と題して、研究開発型スタートアップにおいてよくある契約トラブルの回避法などについて解説しました。
そして、PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)関西支部長の小野寺陽一氏が、「医療機器に関する薬事・規制対応の実務知識」として、医療機器等の製品化に必要な薬事承認プロセスを、実務に即して紹介。
最後に、デンマーク王国大使館 投資部マネージャーでありiter合同会社代表も務める杉浦康平氏が、「グローバル事業展開と医療機器の実装ケース」をテーマに欧州や日本における医療制度や市場参入戦略などについて講演しました。


講義後には、講師と参加者が自由に意見交換できるネットワーキングの時間も設けられ、活発な交流が行われました。現場の実務に直結する知見と、多様なプレイヤーとの対話を通じて、社会実装に向けた戦略的視野の深化と共創の可能性が広がる一日となりました。