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3月24日(火) 「Astellas Regenerative Medicine Symposium 2026 Subtitle:“Turn Innovative Science into VALUE for patients”」を開催しました
2026.04.03
3月24日(火)、Nakanoshima Qross1Fコングレスクエア大阪中之島(Square323)にて、「Astellas Regenerative Medicine Symposium 2026 Subtitle: “Turn Innovative Science into VALUE for patients”」を開催しました。
本シンポジウムは、厚生労働省による令和6年度補正予算事業「創薬クラスターキャンパス整備事業」に採択された「Nakanoshima Qross創薬・実用化促進プログラム等支援事業」の一環として、アステラス製薬株式会社との共催により開催しました。
当日は、アステラス製薬による再生医療分野におけるグローバル戦略や、価値創造・商業化の可能性について紹介がありました。また、再生医療の実用化に向けた製造、品質管理、スケールアップ、デジタル化などの課題についても共有されました。
さらに、アステラス製薬と株式会社安川電機のジョイントベンチャーであるセラファ・バイオサイエンス株式会社より、細胞医療分野におけるデジタル革新の取り組みが紹介され、ラボツアーを通じて研究・製造現場を見学しました。
当日は、約165名の方に現地にてご参加いただきました。
冒頭の開会の辞では、アステラス製薬 株式会社 代表取締役CEO 岡村 直樹 氏が登壇しました。日本の再生医療分野では、大学や研究機関の研究シーズを起点に、国の支援のもとで研究開発が進展しており、スタートアップ、製薬企業、製造受託機関など多様な関係者が関わっていることが紹介されました。今後、関係者が連携・協働することで、再生医療分野の安定的かつ持続的な発展につながることへの期待が示されました。
次に、アステラス製薬株式会社 再生医療領域 研究開発担当役員 プライマリ・フォーカス・リード (Blindness & Beyond)部門長 鈴木 丈太郎 氏が登壇し、再生医療における取り組みと将来展望についてプレゼンテーションが行われました。プレゼンテーションでは、身体機能の回復を患者価値として位置付け、多能性幹細胞由来の細胞移植を中心とした研究開発の取り組みが紹介されました。また、世界中の患者に再生細胞医療を届けるため、オフ・ザ・シェルフ型製品の安定供給を目指していることが示されました。
続いて、株式会社ビジョンケア 代表取締役社長 高橋 政代 氏による招待講演が行われました。講演では、網膜再生医療の研究を例に、アカデミアと企業の連携の重要性について紹介されました。また、アステラス製薬による関連企業の買収を契機に、再生医療の研究成果が産業化へとつながる可能性について関心を持つようになった経緯が述べられました。さらに、再生医療の発展に向けては、研究成果を社会実装へとつなげていく視点の重要性についても言及されました。
また、経済産業省 商務・サービスグループ 生物化学産業課 課長補佐 西尾 翔貴 氏による招待講演も行われました。講演では、再生医療の産業化と産業振興に向けた国の取り組みについて紹介されました。また、再生医療は従来の医療では治療が難しい疾患への新たな治療法として期待されており、その実用化と産業化を推進するための政策の重要性が説明されました。




次にセッション1の「研究開発」では、Head of Cell and Gene Therapy Research at Astellas Pharma Erin Kimbrel氏による講演が行われました。講演では、アステラス製薬における再生医療研究の取り組みについて紹介され、眼科、神経筋疾患、中枢神経系疾患を中心とした研究領域や、ES細胞・iPS細胞などの多能性幹細胞を用いた細胞療法、遺伝子治療およびRNA技術を組み合わせた研究開発について説明がありました。また、細胞・遺伝子治療の研究開発が米国および日本の研究拠点を中心にグローバルに展開されていることが紹介されました。
また、Senior Vice President, Head of BioPharma & Ophthalmology Development, Astellas Pharma Inc. Marci English 氏による講演では、アステラス製薬が再生医療の実現に向けて、多くの研究者やパートナーと連携しながら開発を進めていることが紹介されました。また、細胞・遺伝子治療を中心に、眼科や希少疾患などの分野で臨床開発が進展しており、実際の臨床現場で成果が現れ始めていることが共有されました。さらに、再生医療を社会に届けるためには、研究開発だけでなく製造や事業開発など多方面での連携が重要であると述べられました。


そして、セッション2の「製造と投資」では、セラファ・バイオサイエンス株式会社 代表取締役社長 CEO / FIRM代表理事副会長 山口 秀人 氏が講演しました。講演では、ロボットやAIを活用し、再生医療や細胞医療製品の製造に取り組む事業について紹介されました。細胞医療では低分子医薬品と異なり、細胞がどのような工程で作られたかという製造プロセス自体が製品の本質となる「プロセスプロダクト」であることが説明されました。また、研究段階で確立したプロセスを製造へ移行する際に多くの課題があることが示されました。
続いて、Astellas Venture Management ビジネスリード 櫻井 渚 氏による講演では、再生医療分野における海外の投資環境とトレンドについて、主に米国のデータをもとに資金の流れの変化が紹介されました。近年のヘルスケア投資は二極化が進み、資金が特定の分野や企業に集中する「選別の時代」に入っていることが示されました。その中で再生医療が投資領域の中でどのように位置づけられているかについて説明されました。
パネルディスカッションでは、ファシリテーターにアステラス製薬株式会社 再生医療領域 研究開発担当役員 プライマリ・フォーカス・リード (Blindness & Beyond)部門長 鈴木 丈太郎 氏 のほか、パネリストとしてセラファ・バイオサイエンス株式会社 代表取締役社長 CEO / FIRM代表理事副会長 山口 秀人 氏、Astellas Venture Management ビジネスリード 櫻井 渚 氏、一般s財団法人 未来医療推進機構 理事長 澤 芳樹 氏、三井不動産株式会社イノベーション推進本部ライフサイエンスイノベーション推進部参事 / AMED革新的がん医療実用化研究事業プログラムオフィサー 竹内 雅博 氏に登壇いただきました。パネルディスカッションでは、日本でiPS細胞由来製品が条件付き承認されたことを背景に、再生医療が社会実装や事業化の段階へ移行している現状が示されました。そのうえで、製薬企業やベンチャーが世界で競争するための勝ち筋や、中之島クロスへの期待について議論が行われました。特に細胞医療の産業化においては、製造技術や材料の安定供給などが重要な課題として挙げられました。さらに、研究機関や企業、支援組織が連携し、イノベーションを生み出す環境づくりの重要性についても意見が交わされました。
最後に、閉会の辞では、一般財団法人 未来医療推進機構 理事長 澤 芳樹 氏が登壇し、本イベントの開催への感謝とともに、まだ誰も取り組んでいないことに挑戦する姿勢の重要性について述べました。また、中之島クロスを拠点とした「大阪モデル」によって再生医療の発展を目指していることが紹介されました。さらに、産業化を実現するためには関係者が連携し、再生医療分野における「勝ち筋」を見出していくことの重要性が強調されました。




その後のネットワーキングでは、登壇者および参加者同士が積極的に交流し、分野や立場を超えたつながりが生まれるなど、非常に有意義な時間となりました。また、展示ブースの見学やラボツアーも実施され、活発な意見交換を行う様子が見られました。


